12月度の御報恩御講。
本年最後の御報恩御講です。御書は「崇峻天皇御書」

人身(にんしん)は受(う)けがたし、爪(つめ)の上(うえ)の土(つち)。人身(にんしん)は持(たも)ちがたし、草(くさ)の上(うえ)の露(つゆ)。百二十(ひゃくにじゅう)まで持(たも)ちて名(な)をくた(腐)して死(し)せんよりは、生(い)きて一日(いちにち)なりとも名(な)をあげん事(こと)こそ大切(たいせつ)なれ。中務三郎(なかつかささぶろう)左衛門尉(さえもんのじょう)は主(しゅ)の御(おん)ためにも、仏法(ぶっぽう)の御(おん)ためにも、世(せ)間(けん)の心ね(こころ)もよ(吉)かりけりよかりけりと、鎌倉(かまくら)の人々(ひとびと)の口(くち)にうたはれ給(たま)へ。穴賢(あなかしこ)穴賢(あなかしこ)。蔵(くら)の財よ(たから)りも身(み)の財す(たから)ぐれたり。身(み)の財よ(たから)り心(こころ)の財(たから)第一(だいいち)なり。此(こ)の御(ご)文(もん)を御(ご)覧(らん)あらんよりは心(こころ)の財を(たから)つませ給(たま)ふべし。

御染筆 1601445719806